抗がん漢方生薬:九香虫
カメムシ科の昆虫で日本では主に精力剤(ED治療)に使われる生薬です。
<化学成分>
脂肪、たんぱく質、キトサン、ビタミン、ウラシル、キサンチン、ヒポキサンチン、鉄、銅、亜鉛等の微量元素を含み、発散される臭気はアルデヒドもしくは銅化合物によるものである。
<薬理作用>
1.抗菌作用
九香虫は顕著な抗菌作用を示す。生体外実験において黄色ブドウ球菌、チフス菌、パラチフスA菌、赤痢菌等に対して抗菌作用を示す。
2.抗がん作用
九香虫は主に食道癌、胃がんに対して顕著な抗癌作用がある。
半夏、天竜、九香虫、白術等から組成される中成薬“香竜散”を血清薬理学的に観察したところ、ヒト胃がん細胞(HS-746T)のアポトーシス現象が確認された。
九香虫を主成分とする中成薬を原発性及び転移性の中〜末期癌の患者に投与したところ、肝癌由来細胞株HepG2細胞の増殖を抑制もしくはアポトーシスに導くことで抗肝癌作用を発揮することが確認された。
そのアポトーシス現象の機序はRb遺伝子(*)の増加と関係している可能性がある。
*)Rb遺伝子:がん抑制遺伝子であり、がん細胞の増殖を抑制する。
3.癌性疼痛の緩和
九香虫を主成分とする中成薬はマウスの痛覚に対する抵抗力、痛みの限界値を向上させ、腹腔におけるプロスタグランジンE2の含有量を降下させることから、鎮痛作用を有することが判明した。
臨床応用
空軍杭州医院は黄家医圏抗癌顆粒を各種癌500例に臨床応用し、顕著な効果を得ることができた。統計によると、その有効率は80.2%に達する。主成分は九香虫、天花粉、鹿仙草等であり、癌の部位及び病理によって8種類の処方に分類されている。中国医学の“気血の流れを良くすることで健康になることができる”という言葉にあるように、九香虫には理気止痛、温中助陽の効能があり、堅いものを散らし、体の抵抗力を向上させ回復力を高める働きがある。
黄家医圏の抗癌顆粒は癌の進行を抑制し、患者の生活の質を向上させ、癌による苦痛を軽減させることから癌治療における使用の意義は大きい。手術の機会を失った患者や術後に再発した患者、転移性癌、放射線療法や化学療法を受けることのできない中期〜末期の癌患者に対して理想的な治療効果をもたらす。
「九香虫の資源鑑定、化学薬理と薬食応用研究」亜太伝統医薬 2009年9月 第5巻 第9期
九香虫の研究及び応用概略」中国民族民間医薬雑誌 2001年 50期
■黄家医圏鹿仙草顆粒
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